大学教育支援センターでは、より効果的な専門教育開発プログラムの設計・運営に資する学術的・実践的な知見の獲得を目的に、現在以下のようなテーマに関する調査研究を進めています。今後も随時、プログラム開発に向けた調査研究を推進していく予定です。
博士課程出身の大学非正規職員に関する探索的研究:高学歴ワーキングプアか新専門職か
科学研究費補助金 挑戦的萌芽研究(2016-2018年度) 研究代表者:大森不二雄 博士課程出身(修了又は満期退学)の大学非正規教職員(任期付。常勤・非常勤問わず。)は、非常勤講師やポスドク研究者に加え、近年、経営・教学境界領域において多様なプロジェクト業務に従事するものが増加し、雇用形態や職務が多様化しています。 本研究は、増大・多様化する博士課程出身の大学非正規教職員の全体像、特に経営・教学境界領域における多様な職について、 雇用形態、職務、キャリア意識等の実態を探索します。
教員のキャリアステージに対応したリフレクションによる教授設計研修プログラムの開発
科学研究費 若手研究(B)(2015-2017年度) 研究代表者:今野文子
グローバル社会におけるコンピテンシーを具体化する高度教養教育の開発研究
科学研究費補助金 基盤研究(A)(2014-2017年度) 研究代表者:羽田貴史 現代社会が抱える複雑な諸問題を解決するためには、高い専門性と分野を超えた鳥瞰力を備え、生涯にわたって主体的に学び続ける人材が求められます。現在の大学教育パラダイムを構造的に変革し、諸外国における高等教育革新の蓄積も踏まえ、学士課程・大学院教育にまたがる高度教養教育を開発し、専門教育と統合したカリキュラムモデルの確立を目指します。研究成果は、『グローバル社会における高度教養教育を求めて』(2018年3月)として出版しました。
大学教育の内部質保証を担うミドルマネジメント人材の専門性開発に関する国際比較研究
科学研究費補助金 基盤研究(B)(2014-2016年度) 研究代表者:杉本和弘
大学における教育情報の活用と公開に関する研究
科学研究費補助金 基盤研究(B) 研究分担者:岡田有司(2014-2016年度予定)
2014年度・2015年度は英国の高等教育機関における教育情報の活用と公開の在り方について訪問調査を行いました。また、2015年度には国内の大学・短期大学を対象に教育情報の活用と公開に関する全国調査を実施し、現在は大学における教育情報マネジメントの現状と課題の分析および教育情報マネジメントのモデル化を試みています。
大学生活を通じた学生の発達に関する縦断的な質的研究
2016年度から正課・正課外を含む大学生の発達に関する質的研究に着手し、大学1年次から卒業次までの発達のプロセスを縦断的な半構造化面接により検討中です。学業面を通した学生の発達のみならず、正課外での様々な活動が学生に与える影響や、正課と正課外の活動の関係性などについて明らかにしていく予定です。
教育・学習マネジメントに関する調査研究
高等教育開発推進センター「高等教育の開発推進に関する調査・研究経費」(2013年度)・豪州首相日本対象教育支援プログラム(2011-2013年度)
知識基盤社会におけるアカデミック・インテグリティ保証制度に関する国際比較研究
科学研究費補助金 基盤研究(B)(2011-2013年度) 研究代表者:羽田貴史
近年問題になっている研究不正の問題を、大学における学問的誠実性の問題として捉え、盛会的な動向とアメリカ、イギリス、中国、ドイツの事例と、日本の大学・研究科・研究所・専攻、学会、日本学術会議連携会員を対象に行った質問紙調査を行い、研究倫理研究に新たな視点を提供しました。研究成果は、『高等教育ライブラリ9 研究倫理の確立を目指して―国際動向と日本の課題―』(2015年3月)として出版しました。
大学の組織運営とマネジメント人材育成に関する調査研究
特別経費「支援拠点」(2011-2014年度)
大学マネジメントに関わる学長・部局長・学科長の三層に加え、経営協議会委員・学校法人理事も対象に加えた質問紙調査(2011年度予定)を行い、設置形態、職階、専門分野、経験による大学教育開発や質保証に対する意識や行動様式の差異を明らかにすることを目的とし、広島大学高等教育研究開発センター、名古屋大学高等教育研究センター、京都大学高等教育研究開発推進センター、愛媛大学教育企画室との共同調査を実施しました。その結果は、各種の学会で発表しました。
諸外国の大学教授職の資格制度に関する実態調査
文部科学省 委託研究(2010年度)
国際的に大学教育の質保証が課題となる中、大学教員の資格が改めて問い直されており、主要各国における大学教員の身分・養成・任用・能力開発等の実態や、近年いくつかの国で進む教育能力の資格化について調査を行い、大学教員養成やFD活動に資する情報を提供することを目的としました。
大学・短大教員のキャリア形成と能力開発に関する調査研究
特別経費「支援拠点」(2010-2012年度)
2010年度に実施した東北地域の高等教育機関を対象にした質問紙調査を通して、大学・短大教員のキャリア形成と能力開発の現状と課題を明らかにすることで、大学教員のキャリア構築を効果的に支援し得る大学教育開発のあり方を探っりました。成果は、報告書のほかに、『高等教育ライブラリ7 大学教員の能力-形成から開発へ-』(2013年3月)として出版しました。
大学教員準備プログラム調査
特別経費「支援拠点」(2011-2013年度)
大学教育準備プログラム(Preparing Future Faculty Program; PFFP)の位置づけや内容、提供方法を検討するために、国内外における大学教員養成プログラムの事例調査や知見の整理、大学院教育(特に博士課程後期)のあり方に関する論議について調査を行いました。
初修外国語調査
特別経費「支援拠点」(2010-2012年度)
2010年度に実施した質問紙調査を通して、東北大学で「初修外国語」を学ぶ学生の学習実態や学習ニーズを明らかにし、今後の外国語教育の改善に活用することを目的に実施しました。2011年秋には調査結果に基づくシンポジウムも実施しました。
大学教育における震災ボランティア支援のあり方およびその教育効果に関する調査研究
特別経費「支援拠点」(2012-2013年度)
学生による震災ボランティアの状況を整理・検証することは、今後の大学生等による災害被災地ボランティアの在り方を示唆するうえで大変重要であり、この問題を高等教育研究の中に位置づけ、すでに先行する学生被災地ボランティア支援の実態調査・研究を行いました。
各国の大学教授資格調査
国際的に大学教育の質保証が課題となるなか、大学教員の資格が改めて問い直されています。本調査では、主要各国における大学教員の身分・養成・任用・能力開発等の実態や、近年いくつかの国で進む教育能力の資格化について調査を行い、大学教員養成やFD活動に資する情報を提供することを目的としました。
初修外国語調査
2010年度に実施した質問紙調査を通して、東北大学で「初修外国語」を学ぶ学生の学習実態や学習ニーズを明らかにし、今後の外国語教育の改善に活用することを目的にしています。2011年秋には調査結果に基づくシンポジウムも実施しました。